2013.05.14 お灸話① 
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2013.05.14 お灸話① 

 

お灸は「もぐさ」を燃やして体を温めることで体を整えます。


科学が発達して、「お灸をすると体の中の○○が働いてこうなってこうだから効きます!!」と解明され、

日本だけでなくアメリカのWHONIHもその効果を認めています。


しかし昔の人々は科学のない時代から「温めることは体の機能を回復させること、調子がよくなること」を経験から知っていて、試行錯誤の中で「お灸」なるものを生み出していたのです!!(それがとてもすごいことですね!)


そして実際に「効いた」からこそ現代に脈々と受け継がれてきています。経験や知恵によって生み出されたものに理屈は必要ないんだなあと先人の知恵に頭が下がるばかりです。

 

話は少しそれますが、以前NHKの番組でアルプスで発見されたミイラの「アイスマン」について特集されていました。

その中の検証では5300年前のイタリア・アルプスに存在していた「アイスマン」の体にはあちらこちらに刺青が彫りこまれていて、それが、なんと鍼灸治療で使うつぼの位置と一致していたそうです。

さらには最新の技術でアイスマンの体内を検証すると、腰の骨に異常があったこともわかり、腰痛で苦しんでいたことが推測されました。

 

つまり、その痛みやつらさを抑えるために、何らかの形でつぼを刺激し、症状を抑えていたのではないかということで、刺青の位置も腰痛治療に用いるツボとも一致していたというから驚きです。


もちろん、それらについてはさらなる解明が必要ではありますが、鍼灸における中国最古の医学書と言われる、「黄帝内経」が作られた頃よりさらに以前からすでにツボによって治療していたとなると、歴史を変えるような大事件ではないでしょうか!!!

 

コホン・・・・少し力がはいってしまいました・・・

 

さてさて、話を戻しますが、もぐさは何からできているかご存じですか???実はとても身近な草が原料になっています。

 

それは・・あの「よもぎ」

「よもぎ」といえば、草もち♪、よもぎ団子♪など、昔から食用に使われているものです。(美味しいんですよね♪)


そのよもぎの裏側にたくさんの毛のような白いもの→毛茸(もうじゅ)がびっちりと生えているのですが、

それを乾燥させて出来上がったものがもぐさです。


100
キロ近くのよもぎから、およそ500グラム程度しかもぐさは取れないので非常に貴重なものです

 

また、日本には仏教伝来とともにお灸が伝えられてきましたが、それ以降、有名なところでは松尾芭蕉は

「股引きの破れをつづり笠の緒をつけかへて 三里に灸すうるより 松島の月まづ心にかかりて」と「奥の細道」で記しています。

その他にも百人一首の中では

「かくとだに えやは伊吹の さしも草さしも知らじな 燃ゆる思ひを」 藤原實方朝臣

訳:「このようにあなたを恋慕っていることさえ私は言えないのだから、よく燃えると聞く伊吹山のもぐさのように、燃え焦がれていることをあなたはよもや知らないのでしょうね・・・」(小倉百人一首 解説書京都大石天狗堂 より)

「新古今和歌集」の中では

 「けふも又 かくやいぶきのさしも草さればわれのみ 燃えや渡らむ」和泉式部と、
 
やはり女の一途な恋心を歌い上げています。

はるか昔、相手に対する燃えるほどの想いをにお灸に例えて詠まれていたなんて・・・素敵ですね。。

そして現代・・・昔よりお灸をする人口は減ったものの、その効果は再び注目され始めています。

 

最近では、「女子会」ならぬ、「お灸女子」なる言葉もあり、若い女性も気軽にお灸をするようになりました。

お灸の種類も豊富で、煙の出ないタイプや、アロマ灸など、使いやすく、しかも体を温める効果はしっかり残しているものがでています。


「お灸」というとどうしても、おじいちゃんおばあちゃんがするもの・・・・というイメージがありますが、幅広い年齢層でお灸のよさを実感していただければいいなあと思っています



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